2017年12月16日に行われたアンジュルムのイベントで配布された限定VR映像を試してみました。
ちょっとガッカリな結果だったのと、疑問だったポイントに関して技術的な解説記事が見当たらなかったことからこれを書いています。
公式な仕様書なんかを読んだ記事ではないので間違いだらけかもしれないので注意。
今回のイベントで提供されるVR映像はハコスコと呼ばれるVR配信プラットフォームを使用しています。
スマートフォン向けのアプリで映像配信をしたい側と映像を楽しみたいユーザーを繋げるタイプのサービスのようです。会員登録を行い、イベントで配られたダウンロード用のコードを入力することで限定動画を視聴する権利を貰えるって仕組みのようです。
映像データはスマートフォンへのダウンロードが可能で、全データをダウンロードしてから再生するタイプ。
何度でも視聴できます。
今回配られたVR映像の一例が上の画像です。
VRといいますがスマートフォンのジャイロセンサーと連動して360°の映像が見られるのがまずは基本の動作となります。
次に本題であるバーチャルリアリティ。
映像を再生中にモードを選択することができます。
2眼と書かれているモードがゴーグルタイプの装置を被って見るバーチャルリアリティ。
1,000円から10,000円くらいまで様々なVRゴーグルが発売されていますが、そういった装置がないと楽しめないモードです。
一部の販売チャンネルからBlu-ray版と安物のゴーグルがセットで限定販売されていましたね。
切り替えてみるとこういう映像になります。
うん、左右に分かれただけですね。
このハコスコなるアプリは、
・登録された会員が限定動画を見る権利を持っているかどうかの管理
・動画配信のプラットフォーム
・ジャイロセンサーと連動した動画配信
・動画を左右に分割する
という機能を持っているようです。
じゃあ、他のVRってどうやっているのっていうのを見るためにGoogleのCardboardのアプリを見ましょう。
こんな感じ。
全然違いますね。
Cardboardで検索かけると段ボール製のVRゴーグルが見つかると思います。
しかし、VRを提供している核となるのはCardboardアプリの方なのでしょう。
楕円形のように切り抜かれて端の映像が歪んでいるように見えます。
おそらく、VRゴーグル側のレンズとのマッチングを利用した技術なんじゃないでしょうか。
レンズを通してこの映像を見ることで、単純分割では実現しない広い視野にVR映像が映るような仕組みになっていることと予想されます。
キモはアプリで作った映像と仕様書で規定されたレンズの組み合わせなのではないかと。
このCardboardアプリはAndroidにもiPhoneにも提供されていますし、この機能を使用したアプリの開発も出来るようなサービスとなっているようです。
こうなるとCardboardはVR映像の規格のように見えますし、一般的に売られているVRゴーグルもCardboardに対応するよう設計されているのではないかと思ってしまいます。
ま、実際のところはそこまでキッチリした規格モノではなくどんな映像がきてもそれっぽく映るのでしょうけどね。
っていうことで、今現在の私はBlu-ray版が店頭で売っていなかったためネット通販で注文中であり、限定VR映像とやらの事前情報をしっかりと調べずに慌ててCardboard対応らしきVRゴーグルを購入したりしちゃってて色々とガッカリしているってお話でした。
3種類の限定映像をノーマルモードで視聴しましたが特にこれといった面白味もなく、ダウンロードされる容量の割には綺麗ではない映像に更にガッカリ。
そもそもVRゴーグルがなきゃ楽しめない映像だと勘違いをして焦ってゴーグルを注文していたりと色んな意味で大失敗でした。
スマホ向けのVRコンテンツはまだまだ増えていくと思うのでこれから届くVRゴーグルは別な用途で有効活用したいと思ってます。
[2017-12-20追記]
VRゴーグルが届いたので追記します。
GoogleのCardboardアプリはVRゴーグルの物理的なパラメータに合わせたVR映像を表示するためのエンジンなんですね。
購入したVRゴーグルには、そのレンズの位置関係やら距離やらのパラメータが格納されたQRコードが付属しており、それを読み込ませることで最適なVR映像を表示してくれるようです。
この仕組みは様々なスマホとVRゴーグルの組み合わせでも一定の水準のVR映像を提供できる画期的な方法だと思います。
で、アンジュルムの使用したハコスコなるサービスに戻るわけですが…全くこういうポイントは配慮されていません。
ハコスコさんが提供している純正の段ボール製のゴーグルに合うようにマッチングが取れているのでしょうか?
私が購入したゴーグルは焦点を合わせたり、レンズの左右の間隔を調整する機構があるおかげでメガネを外して装着することが可能ですが段ボール製で出来ますか?無理ですよね。
おまけ映像の配布方法としてもハコスコを使用したメリットはないと感じます。
マルコメの時のようにYoutubeの限定公開を使用した方法でVR映像を配布してくれていればCardboardの恩恵も受けられましたし、画質ももっと良いものが見られたと思います。
非常に残念な結果です。
PS
私の購入したVRゴーグルと公式QRコードでは私の眼とのマッチングから目幅が合っていない感じでした。
そこでCardboardアプリに読ませるパラメータを変更する必要がありました。
VRゴーグルを自作する人に向けてGoogleの公式サイトにはQRコードを生成するためのサービスが提供されています。
こちらのURLです。
ここへ最適な数値を入れて見え方を改善することを試みました。
元となるVRゴーグルのメーカー純正の数値の確認と調整は『VR Calibration for Cardboard』というアプリが有効だと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿